わたしと先生の幻獣診療録(感想)
2017 / 05 / 14 ( Sun ) 20:19:13
火事屋『わたしと先生の幻獣診療録』(コミックガーデン/マッグガーデン)

『わたしと先生の幻獣診療録』感想――魔術の残る世界で――

1.はじめに

 マッグガーデンといえば私のいちばん大好きな出版社で、『タビと道づれ』『スケッチブック』『ほしのうえでめぐる』『京洛れぎおん』『戦国妖狐』など私の中のビッグタイトルが燦々と煌めいている会社でもあります。私は『タビと道づれ』の終了間際(あるいは『あまんちゅ!』の連載開始当初)から雑誌を読み始めて、お気に入りの作品が続々終わってしまって少し切ないというのが最近のマッグガーデンへの感覚でした。
 そんな折についに始まったのが『わたしと先生の幻獣診療録』でした。まさに読みたいマッグガーデンの作品だったのですよ。上手い言葉が出てこないのですが、『タビと道づれ』や『ARIA』などのリリカルさを感じさせられて、胸に迫るような。そういう系統が雑誌自体に意識されていた(ように見えた)頃もありましたよね、とか。とにかく、こういう作品が好み過ぎて、それがマッグガーデンで読めたのが嬉しくてしょうがないのです。

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タビと道づれ(感想2)
2013 / 12 / 01 ( Sun ) 00:00:00
たなかのか『タビと道づれ』(マッグガーデン)全6巻

 前回、「わたし」と「あなた」について書きました。あの時、すごく不十分なものでした。今回は、その補足というわけではないのですが、また思ったことをつれづれと書きたいと思います。
 なお、この原稿自体は前回の投稿と同じときに書いたものがだったりするので、今回の投稿時とは少し違うことを感じているかもしれません。
 ネタバレが大きいので、続きを読むからお読みください。
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タビと道づれ
2013 / 11 / 10 ( Sun ) 06:27:32
たなかのか『タビと道づれ』(マッグガーデン)全6巻

 ブレイドの作品の中で、今まで読んだ漫画の中で一番好きなものをあげるならば間違いなくこの作品になるんじゃないかと思っています。何度読み返しても、ちりばめられた言葉の、絵の、表現の、ありとあらゆるものに心を動かされてしまうのです。
 それについて、何かを言葉にすることはとても難しいのですが、何か残せたらと思って少し書いてみました。

『タビと道づれ』――「私」と「あなた」――

 『タビと道づれ』はいろんな言葉が、通奏低音のように作中に響いています。その中でも、最も強く響いているうちの一つが、「わたしが私じゃなければよかったのに」のように思います。第一巻の中に出てくるタビの台詞ですが、実際には登場人物がみな抱えている思いでもあります。
 タビはわたしが私であることから逃げ出して緒道にやってきて、ユキタ君は叫び、クロネ君は世界を正そうとし、カノコは傷つけ、トトは友達を閉じ込め、ニシムラさんとツキコさんは願います。
 「わたしが私じゃなければよかったのに」という言葉には、世界のすべてを「私」の責任として引き受けることでもあるのかもしれません。世界の中で「私」がいてもいなくてもいい存在だという実感は、受け入れたくない世界の原因が「私」にあるからのようにも思えます。わたしが「私」だから世界に必要とされないという風にも響いて聞こえると言った方が良かったかもしれないですね。
 そして、その裏返しとして出てくるのが「あなた」みたいな人でしょう。タビにとって「あなた」とは「好きな人の好きな人」であり、その「あなた」みたいな人であるツキコさんに対して、思わずこうなりたいと思ってしまっています。
 「あなた」として描かれるツキコさんは長い髪、柔らかな線、綺麗な手のひら。そして「欲しいもの全部欲しいものから喜んで手の中に入ってきてくれそうな手」を持っています。それはきっと、「わたし」が「私」だから手の中に入ってこないものへの憧れでもあるのでしょう。
 「わたしが私じゃなければよかったのに」という言葉は、足りない「私」に対して向けられた言葉ですが、本当に作中で響いているのはそういった意味ではないのです。だって、タビが、あるいはほかの登場人物が欲しいものは、足りないものを埋めてくれるなにかではないのですから。
 「私」が手に入れられないものは、作中でももちろんそれがすべてではないのですが、「好きな人」が一番大きなものでしょう。「好きな人の好きな人」であるツキコさんの表情にタビが不思議に思うのは、欲しいものが手に入っているのに、どうしてという「あなた」への問いなのです。
 誰かに好きになってもらうことは、居場所を与えられること。欲しいものが手のなかに入り込んでくることなのです。「私」が好きになってもらえないのは、「私」のせいだとタビに限らず、思い続けています、「わたしじゃない私」になってまで得たいのは、みんな居場所なのです。この通奏低音のように響く言葉は、彼女たちの、自分を必要としてほしいという切実な願いなのです。
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コミックブレイド感想(2012/10)
2012 / 09 / 04 ( Tue ) 19:17:37
ソニコミ
まったり漫画なのかよくわからないけれども、キャラがなあ。
薄いというわけではないけれども、次々写真勝負してはい、終わり感が。

レイン外伝
あっさりとしつつも、レインのホークへの思いやりがいい。
外伝ということで少し不安だったけれども、結構いい感じ。
来年には次章に行く予定だから、単行本1巻か2巻ほどだろうか。

ヒトガタナ
ついに最終決戦(?)が始まって、これからどう盛り上がりを見せるかが楽しみ。
前号あたりで死亡者か何かをほのめかしてたのがちょっと気になる。

バガタウェイ
前半早々2点も入っただけに、試合展開がどうなるか楽しみ。
大野城はすでに交流戦でだいぶチームの様子が描かれたけれども、この試合ではどうなんだろう。
今のところはさらなるチームの結束が描かれていっているけれども。

戦国妖狐
ついに黒月斎がきた。何があったのかすごく気になる。
でもって月湖がどんなふうに成長するのかも楽しみ。
それにしても、千夜対迅火が最終戦になるんだろうなあ。神雲の扱いはいかに。

そふてにっ
試合もぱっとせずかといってギャグにも走らないともはや何かわからない。
そもそも方向性が分からない。

MARTYRIA
2話からいきなりの超展開で、続きがどうなるのかすごく気になる。
次の話で主人公の立ち位置はどうなるのか。

すみっこの空さん
いい話でも切ない話でもなくて、本当にちょっと立ち止まって低い目線で考えた話。
火の用心の拍子木だとか、食べきれないうどんとか、作者の目線は本当にいいなあ。

バベルハイムの商人
話としては普通に面白いけれども、あの棺の件はどこいった。
交易世界が全然傾いてないという。

新藤☆劇場
スルー。来月打ち切りか。

ROBOTICS;NOTES
2話掲載でよく頑張ってるなあと思う。
ロボばバンの決勝戦の結果はいい意味で裏切られた。
ズルしてでもコンティニューとか、アキとカイのキャラがよく出ている。
にしても、日高の財源はどうなっているんだろう。

B.B.GIRLS
着々と強いメンバーが集まりだしていて、主人公のレギュラーへの道は遠ざかるばかり。
ほのぼの漫画としては純粋に楽しいのだけれども、試合大丈夫かなあ。

Princess Lucia
いつもより露出が少なくてよかった。

魔法少女プリティ☆ベル
サイカ(だっけ)はどうしてこうも疑うことを知らないのだろう。
西の魔王とかもう負ける気がしてならないんだけどなあ。
過去話でしか出てないし。

コープスパーティー
一気に物語が進んだ。
でもどういう風に終わるのかも見当つかないなあ。

フカシギフィリア
なんとかだけど無事完結。エスプリトと比べるとやっぱりキャラクターとか世界観がなあ。
最後の対イスミの理屈がわからなかったり、なんか内輪で幸せそうな感じだったり、置いていかれた感。
ともかく、筒井さんは本当によく仕事をしているから好きだ。
早く次のオリジナル連載が読みたい。
とはいえ今作みたいに来月とか早すぎないことを祈る。シークレット新連載とかやめてよ。

とらねこフォークロア
安定の展開。普通にバトルして、普通に終わった感。

南鎌倉女子自転車部
これまた安定の展開。普通に自転車乗って終わった感じ。
今まで小さくても山場ってあったっけ……

浦和HolyOrder
うーん、ありきたりの一つ屋根の下としか言いようがない。

京洛れぎおん
千鳥は相変わらずかわいい。他のキャラもやっぱりかわいい。
キャラクターが本当に生き生きしていて楽しい。
でもって、やひろさんの正体がすごい気になる。明らか確信犯でしょ、熊退治。

素足のメテオライト
こっちはいい感じで綺麗に終われそう。いい感じであと1話残したなあ。
ダルミルが消えるのはよくある展開だけれども、くどさを感じなかったのもいいなあ。

ひらめきはつめちゃん
たっくんはよくあんな両親からいい子に育ったなあ。
安定して面白い。

13GAME
呼吸音とかも結構な音のような気がするのはどうなんだろう。
とりあえず、主人公がパートナーを助けるかして信頼立てていくタイプか。

Mortal METAL
相変わらずだけどよくわからない。

マザーキーパー
ページ数が少なすぎて何とも言えない。

アニメの時間
小森さんが思った以上に主人公に好意を抱いていてビックリ。
でもって、主人公のプレゼントもチョイスいいなあ。無自覚は罪だわ。

イレブンソウル
まさかの超展開。予想外の展開すぎて、すごい引き込まれる。
奈々がどうしてあそこまでかませ犬だったのかも納得。
まさかここまでのどんでん返しが起こるなんて。続きがすごく気になる。
たけちーは果たしてこの勝負に勝てるのか、そこらへんも気になるなあ。
今月はこれが一番面白かったかな。

スケッチブック
ハムスターの走るやつで麻生さんか鳥飼さんが空の想像の中で走っているのが笑えた。
そして、それを読む二人もすごい。
でもって、栗原先輩を女子高生っていうと妙に違和感があるのはどうして。

総評
作品ごとの面白さはだいたいいつも通りになったけれども、イレブンソウルはとびぬけて面白かった。
次回予告がモノクロで、単行本の新刊紹介もカラーだけどセンターカラーの裏ページってどうよ。
いってつまらなそうな感想を書いているけれども、なんだかんだいって今月もすごく楽しめた。
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