赤髪の白雪姫(感想) その10
2015 / 09 / 27 ( Sun ) 21:33:11
あきづき空太『赤髪の白雪姫』(アニメ)(ボンズ/原作:漫画)

赤髪の白雪姫 第10話 感想 ――新たなる道――

1.はじめに

 評判がものすごく高い10話ということでわくわくして見たのですが、期待を裏切らない出来でしたね。特に、これまでの流れを踏まえるとなおのこととてもいい回だったと思います。例によって例の如く、先の話を見ていない体で書いていきます。

2.感想

 第10話がどういう話だったかと言うと、白雪が回答をする回とも言えるでしょう。6話から白雪はゼンの隣に立つことは敵わないという挫折を味わい、それでも同じ道を歩めるように前を向くところまで来ました。ゼンは自らどのような道を進むのかを白雪に伝え、8話と9話においては、まだまだ不十分ながらもオビを味方につけるというように一歩を踏み出しました。ゼンと同じように白雪が同じ道を歩くため一歩を踏み出すのが、この10話なのです。
 10話で白雪は「たしかにあなたの言う通り…本心では動けない時があると思う。でもそれなら、私は全力であの人をそんな目には遭わせない」と言います。5話では薬剤師として初めてゼンの力になることが出来ました(逆に言えば、必要とされたのは「たまたま近くにいた宮廷薬剤師」なのです)。6話では身分証だけが唯一自分が持っているものであることも示されています。しかし、白雪は「ゼンに必要とされるもの」を持っていることを周囲に認めさせる必要が生じてきました。その中で今回の白雪の行動は、国のために献策したということもありますが、ゼン王子が望むことを決して国の利益を損なわせない形で叶えていくことにもなっています。ゼン(と側近であるミツヒデ、木々、オビ)には子爵が言うようにその身分故出来ない事があります。白雪は、そのような身分に縛られない人間だからこそゼンの助けになることが出来るという新しい道を示します。もっとも、白雪がゼンと結ばれたならば、最終的には白雪の身分もそれ相応になってしまうだけに、いつかこれも乗り越えなければならないのですが。ただ、この段階では確かに兵士にも白雪がゼンに必要な人間だと認めさせてもおり、一歩を踏み出したのは間違いありません。さらに言うと、これまでは肝心なところではゼンに守られていただけの白雪が、自分自身の行動とそれによって仲間にしたものによって道を切り開いているのも重要なところです。
 この10話も、白雪はゼンに贔屓されている物珍しい赤髪の娘として扱われもします。子爵の、キハルが王子の友人に取り入ってなんとかしてもらおうとしているという批判は、実情はどうあれ形としては正しいものです。白雪を取り巻く周囲の悪意や警戒は決して間違っていないのです。これは3話と同じ、周囲の正しい非難を持ち前の行動力で乗り越えていくという話なのです。ただ、3話が白雪自身の為であり白雪自身に非はないことを認めさせただけなのに対し、10話ではゼン(とキハル)の為であり周囲にも認めさせたという点でも大きな前進なのです。

 細部もとても見どころがあるのはいつもの通りです。薬室で白雪が空を見上げている時、飛んでいく鳥はキハルが守ろうとする鳥との自由/不自由という対比となっています。また、キハルが一人で鳥を飛ばしている場面もありましたが、広い空の中で飛ぶ一羽のは慣れない城の中で孤独な印象を受けます。キハルにとっては、アウェーともいえる城の中でせめて空だけは変わらないと確認したいのかもしれません。
 そして、ラストシーンで白雪が目を開けたところでカットが変わり、ようやく何が起こったのか明らかになる場面も、唐突さがすごく出ていて良いですね。音楽が止まるのもまた素敵です。
 白雪の落下シーンの「この見張り台より低いっての」と、その後窓の向こうをおちていく白雪とそれを見るオビ、水の中の描写など本当に面白かったり綺麗だったり。

 なにはともあれ、10話は単体でも十分楽しむことが出来ます。が、何よりも7話でゼンの決意を聞いているからこそ、白雪がゼンの力になろうとするという事がより活きてくる良い1話だったと思います。
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