ゼラニウム
2012 / 09 / 28 ( Fri ) 23:10:01
ゼラニウム 堀江敏幸 中公文庫

感想というよりもほとんどメモ

 堀江さんの作品としてはあんまり好きな方じゃなくて、女の人と結ばれる種々の関係がどこか暗く描かれている。ものでも言葉でも空間でもなくて、関係に重点が置かれているところが他の作品との大きな違いのような気がする。それにしても、堀江さんは本当に作品ごとに違う文章を書くなあと思う。

 特に印象に残っているのは「アメリカの晩餐」だ。唐突に目の前の彼女から出てくる一人称複数が実は単なる料理の名前の聞き違いで、「メ・ヌー」と「メヌード」の間の言葉の揺らぎのようなものが本当に好きだ。堀江さんの作品を考えるときには、やっぱり聞き間違いというのがあって、この言葉と言葉の間にあるなにかはいつも気になる。まだ全部読めてないけれども「正弦定理」にも聞き間違いの話があったこともふと思い出した。
 そして、「砂の森」のラストもすごく良い。妙に神秘的で官能的でそのくせ底抜けに明るい。
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