赤髪の白雪姫(感想) その18
2016 / 04 / 24 ( Sun ) 23:04:09
あきづき空太『赤髪の白雪姫』(アニメ)(ボンズ/原作:漫画)

赤髪の白雪姫 第17話 感想 ――白雪をめぐって――

1.はじめに

 お久しぶりです。『赤髪の白雪姫』が終わってしまいましたね。毎話毎話見ていましたが、いつも幸せに浸ってました。ただ、私事ですがわりとやな感じになっていて、それがいったん落ち着きましたのでようやく更新再開です。
 第17話はタイムラインではアクションシーンをはじめ、これまでの話数と比較しても随分と評判の良くて、とても期待しながら見ていた記憶があります(視聴環境が1週間遅れ)。そんなこんなで、まだ先は見ていない体で感想を書いていこうかと思います。

2.感想

 今回の私的見どころは、オビ、ラジ王子、ゼンの3人が白雪がさらわれたことを受けて様々な反応を示すところでした。全員白雪を大切に思いながらも、自分の置かれた立場や気持ちを行動に変えていっています。

 まず、ラジ王子。第16話の予告でもあった「つい先ほどまで共にいたのだ」という悲痛な叫びが良いですね。ゼンに申し訳が立たないという恐怖ももちろんあるのですが、それ以上にはっきりと白雪と、白雪と一緒に過ごした時間が大切だったのだと感じられます。自分の城だったのに守りきれなかったという後悔がなおのことラジ王子の心に重くのしかかっています。第15話、第16話でふたりの時間が丁寧に描かれてきただけに、見ているこちらもラジの思いが伝わってきます。アニメではラジが白雪のことを思ってバイオリンを弾くシーンの追加もあったり駄目押しですよね。
 ラジ王子でもうひとつ重要なのは王子としての成長ですよね。白雪に触発されて国政の勉強を始めていましたが、王子としての責任や振る舞いというものも学び始めています。そこは、サカキが「王子として出来る事があるはず」という言葉の影響もあるでしょうが(今まで静観を決め込んでたサカキがこんなことを言うところも主君思いだななんて)、それ以上に自分の城で白雪を守れなかったこと、ゼンの王子としての振る舞いを見ていることが大きいのでしょう。
 原作ではゼン王子との対面はフラットな立ち位置で行われましたが、アニメでは第14話の白雪との再会シーンを彷彿させる構図を用いて、ラジ王子にその身分を突きつけています。そして、ゼンへの恐怖が支配していましたが、王子としての振る舞いと白雪への信頼を感じ取り、精一杯「白雪を招いた王子」としての振る舞いをしようとしています。そして、王との謁見でも、自分よりもゼンが王子として優れているのを肌で感じています(こちらでは、向かい合うのではなく隣に並んでいるというところがまたポイントでしょう)。白雪との約束を果たしたいというだけではなく、せめて王子として出来ることをしたい、そういう思いがゼンへの同行を願い出ることにつながっていくのです。ラジ王子と白雪、ゼンの関係は、王子の座にいるラジ王子と白雪、ゼンというシーンを起点に、どちらも関係が変わっていくという演出も上手いなあなんて思いながら見てました(サカキの「ラジ王子はどうやら、白雪どのとゼン王子とは本気で向き合いたい」という言葉にも表れていますよね)。

 次にゼンですが、イザナ王子との対峙を乗り越えてきたものの、肝心の白雪は既になく。ラジ王子に責任を転嫁することはなく、悔しさも押し殺して振る舞い、隣国の王の前でも分をわきまえつつ毅然とした態度を取る、とても格好良いです(ちなみに、王様との謁見の際も国の紋章を映したり、ラジが二人を招いた際の構図を用いたり、権力とホスト―ゲストの関係を想起させるようになってます)。ゼンは王子としての道を進むということは第1クールでも示されていますが、王子であること白雪と共に道を歩むこと、どちらも大事にしたいというゼンにとってある種の試練みたいな回にもなっています。
 何よりいいのは、白雪の身を案じつつも、白雪は有意義に過ごしていたのかというところを聞くところですよね。白雪が大切だから有意義な時間を過ごして欲しい、白雪は守りたいだけの存在ではなく共に歩く存在として前に進んで欲しいという思いもあるのでしょう。

 そしてオビ、今週も最高でした。ベストシーンは、イトヤに気絶させられてから目が覚めたところのシーンです。目覚めてすぐのロナとユジナへの「姫たちのせいじゃありませんよ」という言葉には余裕のなさがあり、白雪の行方が分からないと知ったところでかなり気持ちが表情に出てしまっています。女中に対しては言葉をさえぎったりもしましたが、すぐにロナとユジナにはやさしい言葉をかけ、笑いかけます。白雪を守れなかったことに強くふがいなさを感じており、それは壁を叩くシーンなどでも強調されます。それでも、努めてふたりの子供を気遣うオビの優しさがたまりません(ちなみに原作では白雪の様子を確かめる前に先にふたりを帰しています)。
 イトヤとの対決ももちろん見どころですよね。『ポポロクロイス』の第9話を想起させるような動きがいいですよね。ぐにゃぐにゃ動くところとかまさにそうで、これまでの話にはないものでもあって惹きつけられます。城の中では互角だったのに、森の中では圧倒してしまうあたり、状況が違うことを差し引いても感情が爆発してますね。それでいて、最後の所では冷静さも持っているところがすごいです。あんなに怖い顔をしたオビは後にも先にもこれが最後なんじゃないのかってくらいのクナイを振り上げた時の表情、ロナとユジナと話している時もこんな気持ちを隠し持ってたのかと思うとなおのことぐっときます。猫目がもう蛇なんじゃないのっていうくらいですし、クナイを突き刺したところも絶対脅しってだけじゃないでしょうと思ってしまいます。

 そんなこんなで第17話、白雪をめぐってのラジ王子、ゼン、オビの3人の気持ちや振る舞いがとても楽しい回でした。当時、この話数がいちばん良かったというような声も聞こえたのも納得です。
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