恋の撮り方(感想)その2
2017 / 06 / 27 ( Tue ) 23:14:27
たなかのか『恋の撮り方』(漫画)(電撃大王/アスキー・メディアワークス)

『恋の撮り方』第2話 感想 ――恋と光と花――

1.はじめに

 待ってました。たなかのか先生の新連載の第2話です。前回のラストシーンで現れた「彼女」がどう描かれるかが楽しみの今回でしたが、果たしてどうなったか。途中下車して『電撃大王』を買ってきたのですが、本当に良かったのです。ネタバレをするかしないか悩みながらの微妙な感じで今回も書いてゆきます。

2.感想

 ラストシーンの「彼女」がどうなるか、ものの見事に何にも明かされる事はありませんでした。不思議な存在としてただ彼は戸惑うだけ、むしろ物語の中心は「彼女」ではなく、河島のぼる(第1話は河島まもるだったのは気のせいではないはず)とライカ先輩を中心に展開していきます。
 河島君とライカ先輩、ふたりは奇しくも「凍てつきの魔女」こと佐々木つぐみに恋する人間です(その「恋」の形はおなじか違うのかはまだわからないのですが)。そんなふたりの撮る写真には「恋」が「光」が宿っているというのが今回のお話です。
 写真はその仕組みからも、光を用いて撮ったものを残すというのは、フィルムであれデジカメであれ変わる事はないでしょう(たぶん)。写真を撮る、「フォトグラフ」の語源は「光によって描く」というそんな意味から、「恋は光」へとつながります。

 私は先輩という光で
 写真っていう絵を描くんだ

 ライカ先輩のこの言葉には、恋をする相手、佐々木先輩のきらきら輝く光を指しています。だけど、物語はこれだけではありません。ライカのカメラには先輩と、先輩の撮っているきらきらした風景、光も写り込んでいます。そして、河島君もまた、先輩の撮った写真の中にきらきら輝く光を見出しているのです(ライカ先輩の写真には光が、河島君の写真には笑顔があるというのが好対照だったりもするのです)。そんな、心が光や笑顔といった形で写真に表れる、「恋」が「光」が写真に宿るのです。
 そしてまた、光は伝わるのも今回の魅力です。ライカ先輩の撮った写真の中のきらきらした光は河島君に伝わり、かつて先輩が撮った写真の光は河島君に伝わっていきます。「「とっても良い」と思うきもちも重ねて伝えたいから」そんな佐々木先輩の言葉のように、「とっても良い」が光となって登場人物に、読んでいる私たちにも伝わってくるのです。まだ現像されていない河島君のフィルムに残された恋と光は、どんな風に伝わっていくのかも楽しみです。

3.おわりに

 思っていたものとは全然違う方向に進みましたが、まだたくさんのことが宙ぶらりんになっていて、これからのことが気になって仕方ありません。新入生歓迎のお花見大会が舞台という事もあって、光だけではなく、作中のそこかしこにも花が散りばめられていて、光と花がとてもきれいな回でした。カメラにたっぷり写り込む「彼女」の笑顔、相変わらず先輩大好きのライカ先輩、フレームの内外のたくさんの笑顔……かわいらしくきらきらとしたページがいっぱいでそれだけでとても素敵でした。言葉の使い方、ほんのちょっとしたところの気の抜き方、色んなところに先生らしさも満ちていて、大好きだなってやっぱり思いました。
スポンサーサイト
TB:0 CM:0 admin page top↑
<<恋の撮り方(感想)その3 * HOME * 恋の撮り方(感想)>>
コメントの投稿 














管理者にだけ表示を許可する

 

*Comment  Thank you*
comment
trackback
trackback URL
http://komagomamako.blog.fc2.com/tb.php/51-7c496923
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
* HOME *